2008年07月25日

演奏粗いが、熱さに引き込まれる

ブルーノートに吹き込んだ『デーモンズ・ダンス』以降、5年間の録音のなかったジャッキー・マクリーン(as)。

1972年に久々のレコーディングを再開したレーベルは、ニールス・ウインターが立ち上げたヨーロッパの新生レーベル、スティープル・チェイス。
このスティープル・チェイスの記念すべき第1枚がマクリーンのライブなのだ。

知り合いに、というか、神保町のジャズ喫茶「BIG BOY」のマスターなんだが(笑)、彼は、この初回プレスのレコードを持っているそうだが、当時発売されていたジャケットは薄手のペラペラな紙だったという。

ブルーノート時代後期に、新主流派の若手たちと共演していた頃のマクリーンのプレイと比較すると、アドリブのアプローチがそれ以前に戻っているというか、きわめてオーソドックスな50年代ハードバップ期のプレイに近い。

パーカー・フレーズも散見され、70年代に蘇る、胸のすくバップ! といった趣き。

とくに、後半の《パーカーズ・ムード》や《コンファメーション》などのバップチューン、というより、パーカー曲を取り上げるあたり、久々のレコーディングに臨んだマクリーンは、一度、自からの原点に回帰しているかのようだ。

高音部は甘い音色でせっつくように。
低音部はダーティにドスを効かせて。

ワンホーンでたっぷりと、熱気を帯びて吹きまくるマクリーン。
ライブの勢いということも手伝ってか、いささか演奏は荒削り。
特に、アレックス・リールのシンバルワークがちょっと雑だし、演奏のテンポも熱を帯びるにしたがって、少しずつ走りはじめる。

また、2曲目のベースのバッキングの位置がズレている箇所があったりと、結構“やっつけ”な感じの否めない、ジャムセッションに近い演奏内容

しかし、このようなどちらかというとマイナスな要因ですら、マクリーンの熱を帯びたプレイの前には、プラスに転化され、思わず拳を握り締めて聴き入っている自分がいる。

長尺演奏が多いが、レコードの片面単位で聴けば、ジャズ喫茶でコーヒーを飲みながら、集中して聴くにはちょうど良い時間配分。
とにかく大音量で浴びて欲しい。







LIVE AT MONTMARTRE』(Steeple Chase)

 1. Smile
 2. Das Dat
 3. Parker's Mood
 4. Confirmation
 5. Closing


  Jackie Mclean (as)
  Kenny Drew (p)
  Bo Stief (b)
  Alex Riel (ds)


  1972/8/5




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posted by 雲 at 18:22| Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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